なんてことはない、草刈りが大変だというお話。
この時期の草の勢いったらない。
まあ茂る。青々と茂る。
最近はあちこちで刈払機の音がします。
「刈り払っても、刈り払っても、茂る草」
種田山頭火の気分です。
木曽南部は県内他地域と比較しても、年間降水量が多く、
とりわけこの時期は梅雨らしいジメッとした気候が続きます。
しつこいようですが、草が茂る。
先日は地区の草刈り。
毎年3回ほど招集されます。
同じ招集でもサッカー五輪代表みたいに人数制限18人とか、オーバーエイジ枠だとかそんなものはありません。
90歳超えてもきてる!
「体の動く人はきてね、いつもどおりどこもかしこもボーボーだから」
防火水槽(消火活動用に水が貯めてあるやつ)の掃除とかもあります。
田舎暮らしはみんなが思っているほどスローじゃない。
人口減少、高齢化が進む地域では、その日何人が刈払機を持って出動できるか否かが鍵を握る。
あてにしていた高スペック刈払機おじさんが一人参加できないとなると、他者への負荷が相当にきつい。
まだまだ木曽全体でどの地域でも点在、健在しているであろう高スペック刈払機おじさん。
定義はまだないが特徴とすれば、次のような感じ。
・刈払機2台持ち(チップソーとナイロンコード)
・機械、エンジンの仕組みに詳しい
・土木にも詳しい
・ちょっとした重機なら扱い可
・山菜、きのこの群生地にも詳しい
・急傾斜地に屈しない
・速乾、ピタピタのやつを着ている
・公民館活動が好き
・溢れんばかりの地域愛
同じ町内で一度引っ越した経験がありますが、以前の地区にも、そしてこの地区にも健在。
山に近いエリアではその後ろ姿を追って、次世代の候補者も着実に育っている。
ぽっと出のよそ者が、こうして生活できるのも、誰かがこの地域を守ってきたから。
政治家よりも、どこかの長よりも、地域に根を張るおじさんたちがカッコよく見える今日この頃。
すっかりアラフォーになり、おじさんの仲間入りをしたわたくしですが、
彼らの汗かく姿、その背中はまだまだ遠くかすんでいる。
今週末は祭り、おじさんたちは張り切っている。
今日の一曲
「おっさん/岡崎体育」