TADORU WORKSの製品は、木地づくりから漆塗りまで、自らの手でやっています。
漆製品の仕上げは、今のところ全て拭き漆です。
木地に漆を塗って拭き取り乾燥させる。
これを繰り返し薄い塗膜を重ねていきます。
私の場合製品の種類、想定される使われ方によって3〜5回と変えています。
正直なところ漆に関して、知識や経験はそれらを専業とされている塗師には
到底及びません。ただ、私なりに実用に耐えうる仕様にするにはどうすればよいか考え
まずは自分で使ってみる。更に見たり聞いたり本を読んだりして日々研鑽しています。
ただ自分のやり方でいいなと思うことはやはり
ろくろ挽きで木地を仕上げる時に、漆を施した後の表情を想像できることでしょうか。
「あーここは漆がよく食いついて濃くなりそうだなー」
とか
「ろくろのかんな目が良い感じだからこのままいこう」
とか。
そうですね、友蔵心の俳句みたいなものです。
これが一貫製作のメリットであろうと思います。
もっとも地場産業や伝統工芸の産地だとか、民藝と呼ばれるようなものだとか、
それらが質と量、手に届きやすいプライスを実現させていくようなものづくりであった場合、
幾人もの職人が作業工程を分担していく分業制がもたらしてきたメリットは計り知れないと思います。
同じような製品づくりを一人の人間がこなそうと思えばよほどのスーパーマンでなければ困難でしょう。
仮に一人でやっていく場合、今の世の中では自分でつくって、広告宣伝し、直接お客様と接点をもって販売していくことが主流です。そうするとつくること以外の業務に結構な手間がかかり、単純に製作だけに没頭する時間が限られる。結果最近では産地で生きていたような名も無き腕の良い職人はもはや絶滅危惧種になりつつあり、残れるのはつくることからプレゼンテーション、販売までバランスよく長けたつくり手に分があるような雰囲気を感じとっています。
ですから急速なIT化、情報化の背景にあるものづくりの現場のメリットとデメリットをぐるぐると考えることがあってそれは決して私だけではない気がしています。
さてTADORU WORKSはというと、
「ライトな職人気質のあるひとり産地」を標榜しています。
今思いついた。
コミュニケーションを大切にするろくろ、塗りの職人であり
製品は質・量・プライスを何かひとつに拘泥することなく提供する。
宣伝は過大にならないように正しく発信しお伝えしていく。
そんなことを大事にしています。
今日は書こうと思っていたことと全く違う内容になりました。
根の根の方にある真面目さが滲み出ていますが、
何言ってるのかよく分かんないところもありますね、すみません。
ゴールデンウィーク序盤良い天気ですねー
木曽路も最高です!
今日の一曲
「モーニング・ニュース/ハナレグミ」