製品:ボウル(山桜)と和式洋式のはなし

※オンラインショップ準備中ですのでこちらで少しずつ製品をご紹介できればと思います


樹種:山桜 仕上げ:拭漆 サイズ:8寸(約24センチ)

ろくろ部門、定番製品のひとつです
用途は3、4人程度の食卓におけるサラダボウルを想定しています


特徴
・少し厚めの木地
・鉋(カンナ)の挽き目
・艶消し拭漆の濃淡


【こだわりのはなし】

伝統工芸南木曽ろくろ細工の技法を用いて製作しています
このホームページ上でもどこかで詳しくお伝えできればと考えています


前提として、木のうつわはこの技法によらずとも製作可能です

比較対象として今もっとも一般的なものは海外から入ってきて国内に普及している
ウッドターニングと呼ばれるものだと思います
材料を固定してぐるぐる回転させ刃物で削るという点では共通しています

対して私たちの技法は現在の滋賀県に発祥の地があり1000年以上の歴史をもつとされ
木地師と呼ばれる方々によって引き継がれてきたものです
ここでは木地師について深く記述しませんが民俗学の視点からもとても興味深いストーリーがあります

つまるところ、洋式、和式の違いです

真面目に綴ってきましたが
急にお手洗いのはなしみたいになりました
申し訳ありません



つくり手として私がお伝えしたいのは
同じすがたのうつわでも
ルーツが全く異なる場合があるということです

もちろん技法の優劣を問うことではありません

ただ、洋式になくて、和式にある特徴をひとつだけ挙げるとしたら

「職人自ら鍛治をしてつくる独特な鉋」の存在だと思います

そしてこのボウルの製作にあたり
木地師が伝承してきた技法の特筆すべき点である
独特な鉋の存在をお伝えしようと考えました

うつわと相対した方々には
視覚や触覚でうつわの挽き目を捉え
この技法ならではの刃物で削っていることが想起できるかと思います

その時々の
樹種、木目、乾燥状態
鉋の切れ味
回転速度
手の感覚

同じようなものはたくさんできても
同じものはひとつとしてありません

 

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